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我が家の自閉症児も、この春から6年生になった。

寒い冬の間には、まったく参加する意欲を見せなかった部活動のソフトボールも、この新学期から積極的に参加するようになった。
この冬の様子を見る限り、てっきり6年生になっても部活動に参加する気はないのだろうと思っていた。
太り過ぎの体ゆえ、運動がめんどくさくなったに違いないとタカをくくっていたが、突然やる気を見せて親を驚かせた。

他の部員の子は皆、上手になりたい一心で真剣に練習に取り組んでいる。彼らにすればキャッチボールもまともにできない”オチャラケ部員”であるYOOは、内心迷惑な存在だろう。
とくに6年生にとっては、もう最後の年である。残り少ない部活動の期間に悔いを残さぬよう頑張らねばならない。

自閉症児の気まぐれに2年も我慢してくれた彼らが今、勝利に向かってひときわ努力を重ねている状況の中で、オチャラケ部員の親としては、良くしてくれた同級生たちの邪魔にならないように「今年はもう、部活に参加してくれなくて良い」とさえ思っていた。

ところが、なぜか”やる気まんまん”である。
親の心苦しい胸の内を察することもなく、がんばって部活に参加している・・・らしい。


先日の土曜日、今年最初の練習試合が行われた。
数日前に「僕は行きません!」と言っていたので、父も他の用事を入れていたが、前日になっていきなり「練習試合に行きます」と言う。
「やめてくれ」と説得してみたが、「行く」と言って聞かないので用事をキャンセルし、いつものように父が一緒に行くことにした。

試合前の練習時間。
YOOとキャッチボールをしてくれる子がいなかったので、「お父さんとやろうか?」と声を掛けると、無視。
父は”イチイチ説教くさい”ので嫌らしい。先生が声を掛けてくれて、なんとかキャッチボールはできたようだった。

4校合同の練習試合。YOOはもちろんベンチウオーマーだが、あちこちウロウロするでもなく、ちゃんと列に並んで下級生らとともに、まあまあ良い子に応援できていた。

それにしても、4年生から始めて3年目になる6年生の上達ぶりには目を見張るものがある。
「ああ、健常児はこうも容易くなんでも上達していくんだなあ」・・と思わずうなってしまうほど。
試合で我が子が活躍する姿に一喜一憂する、うらやましい親たち・・。

予定されていた3試合の最後の試合の途中で(イニングは忘れた)、バッターボックスにYOOの姿が見えた。
「あいつ間違えてバッターボックスに行っちゃったのか・・・」と思ったものの、どうやら先生が気を遣ってYOOを出してくれたらしかった。(気遣いは無用と先生には常々言っている)

1球目、高めのボール球に大振りして空振り。
ヘラヘラしながら2球目を待つ。
2球目、山なりの遅いボールをジャストミート!強い打球がショート方向へ・・

周囲の驚きの声。「ウオー」という歓声とともに「走れ!走れ!」の叫び声。

ビックリした!!今までファースト線にファールを打ったことはあったが、引っ張って3塁方向へ打つとは・・・
まさにアンビリーバボーな光景だった。
当の本人が一番驚いたようで、満面の笑みを浮かべて「ヤッター!」「ヤッター!」と両手を挙げてぴょんぴょん飛び跳ねながらファーストへ走った。

せっかくのヒット性の当たりも、喜んで飛び跳ねながら走ったもんだからファーストであえなくアウトとなり・・・

結果的にはショートゴロで1塁アウトだったが、ファーストベースを蹴った後、「お父さん、お父さん!僕打ったよ!」と父の元へ駆け寄ってきた姿がまぶしかった。

練習試合のたった1打席。さして珍しくもないプレーだったろうが・・・
父は心底嬉しかった。ただのショートゴロが、こんなにも嬉しいものか。

よくやったぞYOO!お母さんの誕生日に良いプレゼントが出来たね。
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アメとムチ 2010.04.22
”キーキー叫ぶ声”に悩まされて1年近くになる。

昨年の夏頃から、やたらとキーキー高い声で叫びだした。ところかまわず学校でも家でも、間髪を入れず
キーッ キーッ、キーッ!
一時おさまったかと思えば、また叫びだし・・・ずっとその繰り返しだった。
学校の先生や医者にも相談しながら、あれこれとやってみたが、これといった進展もなく。

「いよいよ一緒に暮らすのも諦めなきゃいけない時期なんだろうか・・・・」
そんな、負の思考に沈み込んでしまいそうだった。

先月、医者に行ったときのこと、久しぶりの院長先生の診察。

「先生、どうにかしてこのキーキー叫ぶのを止めさせることはできないでしょうか?」と問うた。

多分、いままで聞いてきたようなストレスを発散させるとか、運動させる・とか、そんな答えが返ってくるのだろうと思っていたら、

「方法はありますよ。教えましょうか」・・・との返事が返ってきて、ちょっと面食らっていると
「ご褒美が必要なんですよ、それと簡単な成績表みたいなもの」

声を出さないで良い子にしていたらシールを貼っていき、シールが溜まったらご褒美をあげる約束をする。
という内容だった。

「それで、本当に治まるんでしょうか?」
「はい、絶対治まりますよ」と、いとも間単に断言したのだった。

”アメで釣る”方法は以前にもやったことはあった。その当時はうまく行ったことも最近のYOOには通用しなくなっていて、お手上げ状態だったのだが、きちんと成績表を使ったことはなかったので、半信半疑ながらもワラにもすがる思いで先生に言われたことを忠実にやってみることにした。

ご褒美には、今一番欲しがっているであろう”自転車”を提示。本人の了解を得て、いざスタート。

最初の一週間・・少し声が治まった。我慢しているのが手に取るように分かる。

2週間目・・・・・我慢していたストレスが爆発。以後二週間、以前にも増して声が大きく激しくなり、こちらのストレスも爆発。(以前はここであきらめた。今回は先生の言葉を信じて続行)

始めて3週間が過ぎ、4週間目に入った今週の月曜日から、なぜか声を出さなくなった。
最初の一週間のように”無理やり我慢している”といった感じもなく、自然な様子。

1日の間で何度か「キーッキーッ」と声を出すことはあるが、以前のような大きな声ではなくなった。

不思議に思った父が「YOOちゃん、ずいぶん良い子だね。がんばってるね」と言うと

「自転車が欲しいんだよ!!」

と、のたもうた。
なるほど、事の事態が飲み込めるまで3週間かかったのか。
以前、失敗したのは途中騒いだ時期にあきらめたから・・・毅然とした態度を示せなかったから・・・だったのか。

ああ、この一年は何だったのか。
YOOが保育園に通っていた頃に勉強した基本を忘れていた。

今日も平穏な我が家。この平和な時間がいつまで続くのか。

自転車を手に入れた後、いったい彼はどうなってしまうのか・・・・

怖い。
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